香川真司くんはすごかった。一人で決定機を作り出すかと思えば、全体と連動してパスワークの中でプレーすることもできる。10番としてかなりだった。
香川くんの最大の長所は、なんといっても前線をオーガナイズできるオールラウンドな能力であろう。ドルトムントにおけるキーマンとして、複数の役割をこなしていた。
度重なる怪我がなければ、と思う。怪我はサッカー選手につきもので、やむを得ないのだが、どうすることもできないのかというと、ある程度防ぎようはあると思う。問題というか、そういうことだけではサッカーができないことだ。
「勝つためにやってるんで」
これは香川くんがハリルジャパンの最終時期に口にした言葉だ。出るためにやっているのではなく、勝つためにやっていると、ワールドカップについて語ったのである。
こうでなければならないと思った。それも、日本代表を高みに押し上げる、過去最高位を叩き出す。そのことのためにプレーするということではないだろうか。
チャンピオンズリーグという、ヨーロッパナンバーワンを決めるトーナメントで、決勝まで行った香川選手が、やはり最高レベルの到達点まで行った日本人選手の一人だろうと思う